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いつもの時間、いつもの電車、いつもの車両に乗ると気持ちのいい思いができる。

真後ろに移動してきた人の気配に、ぼくは笑みを深くして体の力を抜く。これで4日目だ。

 

先日からぼくは痴漢にあっている。

最初は気のせいかと思うくらいで、尻に軽く男の手が当たっているだけだった。

 

ぼくが抵抗しないことに味を占めたのか、2日目は太腿の間にペニスをねじ込まれ、擦り付けられた。

それでもぼくが声を上げなかったためか、昨日は胸を揉みしだかれながら、再度腰を押し付けられ、降りてから気づいたのだが、制服に精液をかけられていた。

幸い、長ランで隠れる部分だったが、むせ返るような雄の匂いに、ぼくは一日中身体の熱を持て余し、制服に残された彼の香りを嗅ぎながら、3度自慰をした。

今日は何をされるんだろう。少しの不安と、それを上回る期待と好奇心に、ぼくの胸は鼓動を大きくした。

そんなぼくの気持ちなどお構いなしに、大きな手がぼくの尻を確かめるように撫で、それから太腿の間に滑り込んできた。

 

「はぁ……」

 

焦らすように、熱を孕む中心には触れずに、指先が制服の上から皮膚をなぞる。

ぼくはたまらず熱い吐息をもらし、電車の揺れでよろけたふりをして後ろの男にもたれかかる。

「っ……」

 

男が息を呑み、ぼくは満足して目を細める。

尻にあたる彼の確かな硬度を、刺激するようにゆっくり腰を揺らすと、急に手を掴まれた。

 

「さわってくれ……」

囁かれた声は、想像していたよりずっと低く、それでいて甘かった。

息を吹き込まれた耳が熱を持ち、ぞくぞくと身体を快楽のさざなみが通り抜ける。

こくり、とぼくが頷くのを見て、左手に熱く硬いものが握らされる。

先端がぷにぷにとしていて、しっとりと濡れたそれは、ぼくが手を動かすたび、大きさを増した。

ふ、ふ、と気持ちよさそうな吐息をこぼす男に、ぼくは気を良くして一生懸命に手の中の熱を擦り上げる。

血管の凹凸、ねばつく先走りに、ぼくの興奮もいよいよ高まってくる。

 

だすぞ、と告げられて、掌に勢いよく白濁が吐き出された。

びゅる、びゅる、と断続的に打ち付けられた精液に、ぼくはごくりと喉を鳴らす。

 

このペニスを突っ込まれて、腹の中をかき回されて、奥にたっぷりと出されたら、ぼくは一体どうなってしまうのだろう。

考えるともうどうにも歯止めが効かなくなり、ぼくはジッパーを下ろすと、男の精液で濡れた手で自分のペニスを扱き始めた。

 

「あっ、あっ、あっ♡」

 

駄目なのに、頭ではわかっているのに、気持ちよくて手が止められない。

恍惚と吐息を漏らし、身体を震わせ、ぼくはあっけなく射精していた。

「ああっ……♡」

自分の吐き出した精液と、手の中の男の精液が混じり合って、もはやどちらのものかわからない。

ガクガクと内腿を痙攣させ、絶頂の余韻に浸るぼくの腰に男の腕が回される。

次で降りるぞ、と男に告げられ、ぼくはもう何も考えられず、はい、と答えることしか出来なかった。

「あっ、あっ、ああっ♡」

電車を降りてすぐ、押し込められたラブホテルのベッドで、ぼくは存分に喘いでいた。

精液まみれの制服は脱がせられ、汗みずくの身体の上に男が覆い被さっている。

 

「とんだ不良だな……親が知ったら失神するぞ」

 

にやりと笑った男の目は、キラキラと輝く緑色だった。

帽子で隠れていて今まではわからなかったが、かなり端正な顔立ちだ。

すっと通った鼻梁に、額に落ちかかる黒髪、ふっくらとした唇がセクシーだ、とぼくは思った。

「だって、きもちいいからぁっ……♡あっ、あっ♡」

ぢゅう、と乳首を吸われて腰が跳ねる。

一度出したはずのペニスは再び天を仰いでいる。名前も知らない、見ず知らずの男に欲情し、乱れる自分の淫乱さに眩暈がした。

「はあ、あっ♡もっと、もっとして、おねがい……♡」

気持ちよくなりたい、ぼくのとろけた脳はもはや快楽のことしか考えられない。

ぼくの誘いに男は完全に勃起したペニスを、腹の上にぐいと押し付けてくる。

「ほしいか?」

 

ガチガチに硬くなったそれは、赤子の腕ほどの太さで、ぼくの臍を超える長さがあった。

ここまでいれてやる、とぼくの腹を撫でさすりながら低い声で告げられて、感じたのは恐怖ではなく喜びだった。

「あ、あっ♡ほしいですっ♡おねがいしますっ♡」

 

おっきいちんぽで、めちゃくちゃにしてください、と請うた瞬間に、ずどん、と一息にペニスがぶち込まれた。

アナルセックスの経験もないのに、ぼくは最奥を突かれて、ひどい声を上げながら射精していた。

 

「んああ〰〰〰〰♡♡」

 

男は遠慮もなしに、こじ開けたばかりの後肛をガンガン突き上げ、うっとりと吐息を漏らした。

「はあ……っ、きついな」

具合いいぜ、と囁かれて、ぼくは嬉しくてきゅうきゅう男に媚びるように、中のペニスを締め上げた。

ご褒美のようにキスの嵐が降ってきて、ぼくに尻尾があったら千切れんばかりに振っただろう。

「あっ♡あっ♡きもちいい♡ちんぽ、ずこずこ、いいっ♡」

ありがとうございます、とへこへこ腰を振って男のペニスを迎えると、承太郎だ、と男が熱っぽく見つめてきた。

じょうたろう、と音を舌に乗せると、中のペニスがさらに質量を増す。

「じょうたろ、じょうたろっ♡すごい、あっあっ♡きもちっ♡」

肌と肌のぶつかる乾いた音、結合部から響くぐちゅぐちゅと濡れた水音が聴覚を犯す。

下腹に欲望が澱のように溜まり、渦巻き、増幅されていく。たまらず、少しの隙間もないほど腰を押し付け、承太郎の背に腕を回し、キスをねだる。

熱く濡れた舌を絡め合えば、苦しいほどの快楽が生まれ、ぼくの身を焦がした。

「あ〰〰っ♡も、いく、いっちゃう♡おしり、きもちいい♡」

じょうたろ、と甘えた声を出せば彼が低く唸る。中に出すぞ、と言われて腹の奥が疼く。

「うんっ♡だしてっ♡じょうたろの、せーえき♡いっぱいなかでだしてっ♡」

 

少しでも奥に出して欲しくて、承太郎の腰を脚でとらえて引き寄せる。

ピストンがどんどん深く、重くなり、瞼の裏で星が瞬く。

「あ、いくっ♡なかにだされていくっ♡あ、あ、ふあぁ〰〰っ♡」

ずぱん、と腰を鷲掴まれて、奥を征服するように突かれた瞬間、ぼくは身体を震わせて精液を噴き上げていた。

暴力的な快楽の嵐がぼくを薙ぎ倒し、全身が甘美な痺れに包まれていく。

腹の中の承太郎のペニスがどくどくと脈打ち、あたたかな液体がじわじわと身体の中に染み渡っていく。

「あ、あ……♡」

 

花京院、と教えていないはずの名前を目の前の男が呼んだような気がしたが、凄まじい快楽に支配され、ぼくはゆっくりと意識を手放した。

 

 


おしまい

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