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 承太郎さんに初めて会ったのは、高校に入ってすぐの時だった。
 慣れない学校生活に、勉強のストレスでフラストレーションが溜まっている時に、たまたま電車で背後に立ったのが彼だった。

「ん…」

 

 最初は気のせいかと思ったが、手がぼくの尻に当たっている。
 尻の割れ目を確かめるように、長い指がつつ、と前後する。

「あ、あの…」

 

 後ろを振り向こうとすると、大きな掌がぼくの口を覆った。
 驚く間も無く、下着ごとズボンを下げられる。
 満員電車とはいえ、大胆な痴漢の行動にぼくは身を捩るが、ぼくより二回りは大きな男が覆い被さってきて、逃げ場がない。

「ん、んぐっ…」

 

 外気に触れた太腿に、何か硬くて熱いものが押し当てられる。
 それが男のペニスだと気づいた瞬間、ずりずり、と長大なそれが会陰をなぞっていく。

 

「ふあぁ…っ」

 

 いやだ、やめて、と思うのに、身体は裏腹に熱を孕んでいく。
 背後の男はぼくが抵抗しないのをいいことに、ピストンを早めていった。

「んあっ♡ああっ…♡」

 

 敏感な会陰を何度も擦られて、ぼく自身のペニスもむくむくと勃ちあがっていく。

 

「あ、あっ♡」

 

 異常な状況に頭がおかしくなったのか、射精感が込み上げてくる。
 必死に声を噛み殺し、体を震わせると、次で降りろ、と耳元で囁かれる。
 その官能を湧き起こすような、甘美な低音に、ぼくはほとんど無意識にはい、と答えていた。

 連れ込まれたホテルで乱雑に制服を脱がされると、男は芸術品でも鑑賞するように、ゆっくりとぼくの身体のラインをなぞった。
 ぼくはこれから行われる行為への期待と少しの不安がないまぜになって、それでも痛いほどペニスを勃起させていた。

 

「や、やさしくしてください…」

 

 はじめてなんです、と震える声で哀願すると、男が楽しそうにくつくつ笑った。

「知らないおじさんに着いて行ったら駄目だと、両親は教えてくれなかったのか?」

 しゃぶりな、と男の屹立したペニスを目の前に差し出され、ぼくはおずおずと舌を出した。
 ちろちろとわからないなりに先端を舐めしゃぶると、男はぼくの前髪を指に巻き付けて遊びながら、笑っている。

 

「おしゃぶりは時間かけて仕込んでやらねえと駄目だな…」

 

 こっちへきな、と言われるままベッドに横たわると、男がぼくのペニスを咥え込む。
 ぼくは濡れた口腔のあたたかさと気持ちよさに、びっくりして悲鳴を上げた。

 

「やっ、やあぁ♡」

 

 じゅぶ、じゅぶ、と卑猥な水音を立てて吸い上げられ、ペニスを舐め上げられ、柔らかな頬の粘膜に包まれて、ぼくは5分もたたずに男の口内に精液を放っていた。

 

「はあっ…♡はっ…♡」

 

 苦いな、と笑った男は唇の端についた残滓を舐めとると、今度はぼくの尻に舌を這わせてきた。

 

「やっ…やだぁあ♡」

 

 ばたばたと脚をばたつかせて暴れても、男は気にせず尻穴を的確に攻めてくる。
 ぐぽぐぽ、と舌と指でアナルをほぐされ、男の太い指を3本やすやすと飲み込むようになった頃には、  ぼくは息も絶え絶えでぐったりとベッドに臥していた。

 

「おい、まだへばるんじゃあねえぜ」

 

 本番はこれからだぜ、と尻を叩かれて子犬のような悲鳴をあげると、怒張したペニスが尻にあてがわれているのが見えた。

 

「う、うそ…そんなの、入らない…」

 

 やだ、と暴れると男は軽々とぼくの身体を押さえつけ、遠慮もなしにぼくの中に押し入ってきた。

「あ〜〜〜〜っ♡」

 どちゅん、とぼくの戸惑いなどお構いなしに、男のペニスで奥深くまで貫かれる。

「んぎゅっ♡んんんっ♡」
「はっ…狭いな…」

 男は内壁をこじ開けるように、ピストンを繰り返し、ぼくは鈍い痛みの奥に確かな快楽を感じ取った。

「あ、あ、うそ♡ああっ、あんっ♡きもちいい♡」

 ずぱん、ずぱん、と尻の肉の形が変わるほど激しいピストンを受けながら、ぼくは初めての快楽に身を捩った。

「はっ…新品ケツまんこ…中古になっちまったな…」

オラ、と激しい一撃が襲ってきて、ぼくは声も出せずに射精していた。

「〜〜〜〜っ♡」

 

 目の前がチカチカと明滅する。
 腹の奥からマグマのような快楽が沸き起こり、全身に波及していく。

 

「はは、はじめてでトコロテンたぁ、才能あるな…」

 

 ご褒美に中に出してやるぜ、と囁かれ、ぼくはもう何が何だかわからずに、絶頂を迎えても止まらないピストンに全身を震わせた。

 

「ああっ♡あっ♡あっ♡あっ♡」
「だすぞ…しっかり、うけとめな…っ」

 

 ばちゅん、と強烈な一撃に、ぼくは絶叫して再び精液を噴き上げた。

「ひぐっ〜〜〜♡」
「ふぅ…」

 びゅるる、と中に出される感覚に、ぼくは身体を震わせながら、はくはくと口を戦慄かせた。
 そんなぼくの様子を見て、楽しそうな笑みを浮かべた男は、承太郎だ、と己の名前をぼくの耳に囁き、ぼくはそれがぼくを支配する主人の名前だと認識したのであった。

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