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あなたはいちやの承太郎で

【素直になったのに / いつもとは逆の立場で】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

椅子に縛り付けられたおれを、普段ならいいように喘がされているはずの花京院が、余裕の笑みで見つめている。ほっそりとした手が脚の間をなぞり、どうしたいと耳元で囁かれ唇を噛む。いれたい、そう素直に訴えるのに、花京院は微笑むだけだ。夢中になって不自由な腰を振れば、かわいいねと彼が言った。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【夢だったらよかったのに / うしろから見ないで】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

これが夢ならいいのに。今ぼくは大きく脚を開き、承太郎の膝の上に座っている。あろうことか己の屹立を、彼の前で慰めている。興味深そうに後ろから覗き込む彼に、見ないでと懇願しても聞き入れてもらえない。恥ずかしいのに、手を止められない。ぼくは恋人に醜態を晒すことに、興奮を覚え始めている。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【シーツをつかんで / シャワールームにて】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

先程までシーツを握っていた手が、今は浴室の壁に縋り付いている。中に放った精液を掻き出すという名目で始まった行為は、いまや花京院の快楽を再び呼び起こすためだけに行われていた。小さく漏れる彼の吐息も甘い喘ぎも、ここではよく響く。おれはその極上の音楽に、目を閉じてうっとりと聴き入った。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【無自覚な色気 / じっとり】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

承太郎は自分がいかに美しく、雄の色気を振り撒いているのか自覚していない節がある。無造作にポケットに手を突っ込み、立っているだけで様になるのに、体育の後のじっとりと汗ばんだ彼のセクシーさなど、ほとんど暴力的なくらいだ。無言でタオルを渡せば、サンキュと無邪気に笑う彼が、ぼくは好きだ。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【ご奉仕するから / いじられて】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

承太郎が風呂に行くのを見計らい、彼のタンクトップに顔をうずめて自慰をする。雄くさい匂いに頭が痺れすぐに限界が来る。放逐の瞬間、湯が出なくなったと部屋に戻ってきた彼は、ぼくの醜態に目を剥いた。頭が真っ白になったぼくがご奉仕するから、と足の間に口を寄せれば、ごくりと彼は喉を鳴らした。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【秘密だよ / 想像しただけで】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

秘密だよ。そう言って花京院がおれのズボンに手をかける。ベルトを外す音が妙に生々しい。彼の柔らかな唇を想像しただけで、おれのそこはすでに期待に膨らんでいる。下腹に熱い吐息がかかり、ゆっくりと濡れた粘膜に包まれたとき、凄まじい快楽が走る。興奮で脳のシナプスが焼き切れるような気がした。

 

 

 

あなたはいちやの花京院で

【裏切れない / やさしく触って】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

承太郎に押し倒され、咄嗟に浮かんだのはホリィさんとジョースターさんの顔だった。あの人たちを裏切れない、そう言えばすぐに唇を塞がれる。好きだと何度も囁かれ、頭がくらくらする。彼の手があまりに優しいせいで、震える声でお前はと尋ねられたとき、ぼくは罪深くも好きだよと答えてしまったのだ。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【懇願して / 癖になるかも】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

散々に花京院を焦らし、熟れて甘い匂いを放つ水蜜桃みたいに蕩けさせるのが好きだ。上手くいけば、我慢できなくなった彼が、おれを求めて必死に懇願する姿が見れる。頬を薔薇色に染め、自ら脚を開いておれを誘う彼は、堪らなく淫らで愛おしい。思うさま突き上げながら、癖になりそうだとおれは思った。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【イイ子にしててね / 押し倒すはずが】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

急にぐるんと視界が反転する。押し倒したはずが、逆に花京院がおれの上に乗っている。イイ子にしててね。囁いて彼がゆっくり腰を落としていくと、途方もない喜悦に背筋が慄く。歯を食いしばって耐えるも、低い呻きが漏れる。彼の白い尻に、グロテスクな己が埋め込まれているのが堪らなく背徳的だった。

 

 

 

あなたはいちやの承花で

【イケナイ子 / 押し倒して】

をお題にして140字SSを書いてください。

 

イケナイ子だな。ベッドに押し倒した花京院が、そう言ってとろりと潤んだ菫色の瞳でおれを見上げる。本能と理性がせめぎ合い、正常な判断などできそうにない。夢中になって下手くそなキスを送れば、悪戯な彼の指が膨らんだ股間を引っ掻いてきた。イケナイ子はおめーだぜ。そう言って首筋に噛み付いた。

 

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