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8月某日、うだるような猛暑の中、空条博士はS市杜王町をあてもなく歩き回っていた。

夏だというのに彼は真っ白な長いコートを身に纏い、革製のリュックを一つ肩から提げて、照り返しの強いアスファルトをじっと睨むようにして、下ばかり見ている。

彼は道路の上にマンホールを見つけるたび、ハッと弾かれたようにその模様を確認しては、これじゃあない、と呟いて移動することを繰り返していた。

 

遮るもののない太陽はちょうど真上に昇り、じりじりと彼を灼いた。

蝉たちは今を限りと繁殖のための鳴き声をあげ、あまりの暑さに空気はゆらゆらと揺らめいてさえいた。

空条博士は額にじっとりと汗をかきながらも歩みを止めず、辛抱強く目的のマンホールを探した。

 

そしてとうとう、恋人のスタンドにも似た、美しい緑のガラスで彩られた郵便局の前で、空条博士はそれを見つけた。

それははたして、彼の恋人の姿が描かれたマンホールであった。

紅茶色のゆるい巻き毛が特徴的な博士の恋人は、その幅広の唇に笑みを浮かべて彼を見つめていた。

 

空条博士はそのマンホールと対峙した瞬間に、脚の間にずくりと熱が集まり、自身がむくむくと頭をもたげるのを感じた。

博士はここが外だということも忘れ、性急にズボンの前をくつろげると、恋人の姿が描かれたマンホールの小さな隙間に、赤黒く凶悪なペニスをねじりこんだ。

 

金属の小さな穴に自身を突き入れ、無茶苦茶に腰を振るのは、たまらない快楽を博士にもたらした。

汗と先走りの滑りを借りて、じゅぷじゅぷと結合部からは卑猥な水音が立つ。

博士は暑さのせいだけではなく、興奮で頭がくらくらとするのをぼんやりと感じた。

 

長大なペニスを奥まで挿入するたび、博士の恋人のマンホールはガタガタと揺れ、地面との隙間からぴゅっ、ぴゅっ、と勢いよく透明な液体が溢れ出す。

博士は緑色の瞳を細め、うっとりとその光景を見つめた。

 

ややして、激しく腰を打ち付けていた博士が低く呻き、ひときわ奥に精液を注ぎ込んだ時、恋人のマンホールもぶるぶると痙攣したのちに、くったりと力を失った。

一人と一つのマンホールはしばし甘美な絶頂の余韻を味わい、博士はマンホールの上に愛しげに寄り添うと、満足げな吐息を漏らしたのだった。

 

おしまい

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